愛猫のキャットフード選び、本当に悩みますよね。
特に人気のニュートロとロイヤルカナンは、どちらも高品質で評判が良いため、ニュートロとロイヤルカナンどっちがいいか決めかねている飼い主さんも多いのではないでしょうか。
「うちの猫にはどちらが合うんだろう…」「値段はどれくらい違うの?」といった疑問から、「フードを混ぜるのは大丈夫?」「実は同じ会社って本当?」といったウワサまで、気になることはたくさんあるはずです。
ネットの口コミだけでは分からない情報も多く、結局どちらを選べば良いのか迷子になってしまいますよね。
この記事では、そんなあなたの悩みをすべて解決するために、2大人気フードを徹底的に比較分析しました。
ニュートロとロイヤルカナンを値段や成分、利用者の口コミ、対応する猫の年齢や健康状態、そして粒の大きさという5つの視点から客観的に比較します。
さらに、それぞれのフードが持つメリットだけでなく、メーカーサイトでは語られない隠れたデメリットまで、忖度なく実名で暴露していきます。
また、比較対象としてよく名前が挙がるヒルズとの違いを明確にし、あなたの猫の状況に合わせた最適なフードを提案します。
一部で囁かれる「食べてはいけないキャットフード」という噂の真相にも専門的な視点から迫り、安全性についてもしっかりと検証しました。
この記事を最後まで読めば、あなたの愛する猫にとって最高の選択ができるようになり、もうフード選びで迷うことはありません。
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記事の要約とポイント
- 【徹底比較】 ニュートロとロイヤルカナンを値段や成分など5つの視点で比較し、どっちがいいか結論を出します。
- 【デメリット公開】 広告では分からない、両フードが持つ衝撃のデメリットを実名で暴露し、後悔しない選び方を解説します。
- 【全疑問を解決】 フードを混ぜるのはOK?同じ会社なの?ヒルズとの違いは?など、猫の飼い主が抱く全ての疑問に答えます。
- 【安全性の検証】 「食べてはいけないキャットフード」という噂は本当か、2つのフードの安全性を客観的に検証します。
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猫の餌【徹底比較】ニュートロとロイヤルカナンどっちがいい?
カラフルなパッケージがずらりと並ぶペットショップの通路。あなたは、愛する猫のためにどちらのフードを選ぶべきか、途方に暮れていませんか?「ニュートロ」と「ロイヤルカナン」、どちらも有名で評判も良いけれど、一体何が違うのか、どっちがいいのか、さっぱり分からない。私も30年以上前、初めて迎えた愛猫のタマの餌選びで、同じように棚の前で1時間以上も固まっていた経験があります。ざわざわとした店内の喧騒の中、ただただパッケージの猫と睨めっこするばかり。この記事は、そんなあなたの深い悩みに、私の長年の経験と現場の知見を総動員してお答えするものです。もう、一人で悩む必要はありませんよ。
猫の餌比較!ニュートロVSロイヤルカナン
ニュートロ
ロイヤルカナン
比較
デメリット
猫
ニュートロとロイヤルカナンどっちがいいか、値段や成分など5項目で徹底比較。さらに両フードが持つ隠れたデメリットや、人気のヒルズとの違いも実名で解説します。あなたの愛猫に最適なフードが必ず見つかります。
- 結論:愛猫の年齢と健康状態で選ぶのが正解
- 一覧表:ニュートロとロイヤルカナンを値段や成分など5項目で比較
- 実名暴露?知っておくべきニュートロとロイヤルカナンのデメリット
- 比較番外編:人気のヒルズとは何が違う?3社の特徴を解説
結論:愛猫の年齢と健康状態で選ぶのが正解
いきなり核心からお話ししますが、「ニュートロとロイヤルカナン、どちらが絶対的に優れているか」という問いの答えは、実はありません。なぜなら、最高のキャットフードとは、ブランド名で決まるものではなく、あなたの愛猫、その子自身の年齢、健康状態、そして体質によって決まるからです。これは、長年この業界で何百、何千という猫たちと飼い主さんを見てきた私が、確信を持って言えることです。
ふと、20年ほど前に一緒に暮らしていた「ミケ」のことを思い出します。ミケは活発なアメリカンショートヘアで、若い頃はニュートロの「ナチュラルチョイス」をそれはもう美味しそうに食べていました。おかげさまで毛並みはいつもピカピカで、獣医さんにも「まるでビロードのようだね」なんて褒められたものです。ニュートロの自然素材へのこだわりが、ミケの若々しさと健康を支えてくれていたのでしょう。
しかし、ミケが10歳を過ぎた頃、健康診断で腎臓の数値(BUNやCRE)が少しずつ上昇し始めました。獣医師の先生と相談した結果、私たちは食事療法に切り替えることを決断しました。その時に勧められたのが、ロイヤルカナンの腎臓サポートでした。最初は匂いを嗅ぐばかりでなかなか口をつけなかったミケですが、ウェットタイプと混ぜてやるなど工夫するうちに、少しずつ食べてくれるようになりました。そして、次の血液検査では、驚くほど数値が安定していたのです。あの時の安堵感は今でも忘れられません。
この経験から私が学んだのは、キャットフード選びは「ブランド信仰」であってはならない、ということです。ニュートロが持っている「自然素材を活かし、猫本来の健康を維持する」という素晴らしい哲学。そして、ロイヤルカナンが誇る「科学的根拠に基づき、個々の猫が抱える課題にピンポイントで応える」という卓越した技術。この二つは、どちらが上でどちらが下という関係ではなく、それぞれに異なる得意分野を持つ、いわば専門家のような存在なのです。
ですから、まずあなたがすべきことは、棚に並んだフードを比較することではなく、あなたの目の前にいる愛猫をじっくりと観察することです。「最近、少し毛のツヤがなくなってきたかな?」「お水を飲む量が増えたかもしれない」「なんだか運動量が減って、丸くなっている時間が増えたな」。そんな小さな変化に気づくことこそが、最高のフードを選ぶための第一歩。あなたの大切な家族である猫ちゃんは、今、どんな年齢で、どんな健康状態ですか?まずはそこから一緒に考えていきましょう。
一覧表:ニュートロとロイヤルカナンを値段や成分など5項目で比較
言葉だけで説明しても、なかなか違いは分かりにくいものですよね。そこで、ここでは皆さんが特に気になるであろう5つの項目に絞って、ニュートロとロイヤルカナンの特徴を比較する一覧表を作成しました。この表を眺めるだけでも、両者の思想の違いがくっきりと見えてくるはずです。
| 項目 | ニュートロ (Nutro) | ロイヤルカナン (ROYAL CANIN) |
| コンセプト | 自然素材主義<br>「ミートファースト」「ワイルドレシピ」など、高品質な肉や魚を主原料とし、自然由来の素材で猫本来の健康を引き出すことを目指す。 | 科学的アプローチ<br>「ヘルスニュートリション(個々の猫のための栄養学)」を掲げ、猫種、年齢、ライフスタイル、特定の健康課題ごとに最適な栄養バランスを科学的に追求する。 |
| 主原料・成分 | 高品質なチキン、サーモン、ラムなどを第一主原料にすることが多い。穀物不使用(グレインフリー)のラインナップが豊富。 | 様々な原材料(鶏、七面鳥、とうもろこし、米など)を科学的に組み合わせ、最適な栄養バランスを実現することを優先。第一主原料へのこだわりより、全体の栄養設計を重視。 |
| 値段(1kgあたり) | 約1,800円~2,500円<br>(「ナチュラルチョイス」シリーズの場合) | 約2,000円~3,000円<br>(「FHN」シリーズの場合)<br>※療法食はさらに高価になる傾向。 |
| ラインナップ | 年齢別(子猫、成猫、シニア)、室内猫用、毛玉ケア、減量用など基本的なニーズに対応。グレインフリーの「ワイルドレシピ」シリーズが特徴的。 | 圧倒的な多様性。年齢や基本的なニーズに加え、ペルシャ、ラグドールといった特定の「猫種別」フードや、消化器、皮膚、腎臓、泌尿器など、非常に細分化された「健康課題別」フード(療法食含む)が充実。 |
| 入手しやすさ | ペットショップ、ホームセンター、オンラインストアが中心。動物病院での取り扱いは比較的少ない。 | ペットショップ、オンラインストアに加え、多くの動物病院で療法食が処方・販売されているため、獣医師からの推奨を受けやすい。 |
いかがでしょうか。この表から浮かび上がってくるのは、ニュートロが「素材の良さ」を起点にフード作りをしているのに対し、ロイヤルカナンは「目的(猫の健康維持・改善)」を起点に、そのために必要な栄養素を逆算して原材料を配合している、という明確な違いです。
例えば、あなたが「とにかく質の良いお肉をたくさん食べさせて、健康的な体つきを維持したい」と考えるなら、第一主原料に肉類を掲げるニュートロの製品は非常に魅力的に映るでしょう。パッケージを見ても、食欲をそそるチキンやサーモンの写真が使われており、そのこだわりが伝わってきます。
一方で、もしあなたの愛猫が特定の猫種で特有の悩み(例えば、ペルシャ猫の長い毛が絡まないように、など)を抱えていたり、獣医師から「少し腎臓のケアが必要ですね」といった具体的な指摘を受けていたりするならば、その課題解決に特化して開発されたロイヤルカナンの製品群が、非常に頼もしい選択肢となるはずです。彼らの製品カタログは、まるで栄養学の専門書のようですよ。
値段についても、一見するとニュートロの方が少し手頃に見えるかもしれませんが、これも一筋縄ではいきません。後ほど詳しく解説しますが、消化吸収率の違いによって1日に与えるべき量(給与量)が異なるため、1kgあたりの単価だけでは本当のコストパフォーマンスは測れないのです。
まずはこの表を頭の片隅に置いて、「私の猫には、どちらの哲学が合っているだろうか?」と考えてみてください。それが、迷宮からの出口を見つけるための羅針盤になります。
実名暴露?知っておくべきニュートロとロイヤルカナンのデメリット
どんなに評判の良い製品にも、光があれば影もあります。ここでは、メーカーのウェブサイトでは決して語られることのない、しかし飼い主として知っておくべきニュートロとロイヤルカナンのデメリットや注意点について、私の実体験を交えながら正直にお話ししましょう。これは決して両社を貶めるためではなく、あなたがより賢明な選択をするために必要な情報だと信じているからです。
まずはニュートロから。その最大の魅力である「自然素材」「高タンパク」「グレインフリー(穀物不使用)」という特徴は、時として裏目に出ることがあります。
あれは2010年の春、私がペットショップでアドバイザーをしていた頃のこと。生後4ヶ月のアメリカンショートヘアの子猫「チビ」を新しく家族に迎えた佐藤さんというお客様が、少し困った顔で相談に来られました。「奮発して、体に良いと評判のニュートロのグレインフリーをあげているんですが、どうも便が緩いんです…」と。
当時の私は、まだ「グレインフリー=猫にとって絶対的に良いもの」という風潮に少し影響されていました。しかし、チビちゃんの様子を詳しく聞くと、特に穀物アレルギーの兆候は見られません。そこで、ハッと気づいたのです。成長期の子猫にとって、高タンパクすぎる食事が、まだ未熟な消化器官に負担をかけているのではないか、と。
猫は肉食動物ですが、野生の猫が獲物を食べる時、その草食動物の内臓に入っている消化途中の植物なども一緒に摂取します。つまり、完全な「ゼロ炭水化物」で生きているわけではないのです。穀物アレルギーという特定の症状がない限り、適度な炭水化物は良質なエネルギー源となります。
私は佐藤さんにそのことを説明し、一度、同じニュートロでも適度に穀物(玄米など)を含んだ子猫用の「ナチュラルチョイス」に戻してみることを提案しました。すると1週間後、佐藤さんが満面の笑みで報告に来てくれたのです。「おかげさまで、すごく良いウンチになりました!」と。この一件は、私にとって大きな教訓となりました。流行りの言葉や聞こえの良いキャッチコピーに惑わされず、その子の個体差をしっかり見極める重要性を痛感したのです。
また、ニュートロは自然素材にこだわっているがゆえに、収穫時期や産地によって原材料の風味が微妙に変わることがあり、それが原因で「前のロットは食べたのに、新しい袋を開けたら食べなくなった」という、猫ならではの気難しい問題が起きやすいという声も現場では時々耳にしました。
次に、ロイヤルカナンです。こちらは科学的アプローチの裏返しとして、一部の飼い主さんから「原材料に不安がある」「添加物が気になる」という声が上がることがあります。特に、酸化防止剤として使用される「BHA(ブチルヒドロキシアニソール)」については、インターネット上で様々な情報が飛び交っていますね。
確かに、BHAは人の食品への使用が制限されていることもあり、不安に感じるお気持ちは非常によく分かります。しかし、ここで冷静に事実を見る必要があります。ペットフードにおけるBHAの使用は、「ペットフード安全法」という法律によって、健康に影響を及ぼさないための厳格な基準値が定められており、ロイヤルカナンをはじめとする国内で正規に流通している製品は、その基準をクリアしています。安全性は科学的なデータに基づいて確保されているのです。詳しくは環境省のウェブサイトでも確認できますので、ぜひご自身の目で確かめてみてください。(参考リンク: 環境省 ペットフード安全法の概要)
この添加物問題で、忘れられないお客様がいます。2005年頃、膀胱炎を繰り返す愛猫「ソラ」ちゃんを溺愛していた山田さんです。彼女は非常に勉強熱心で、ネットで「危険な添加物リスト」を熟読し、ロイヤルカナンを徹底的に避けていました。しかし、ソラちゃんの症状は一向に改善せず、ついに獣医師からロイヤルカナンの「pHコントロール(現:ユリナリーS/O)」を強く勧められました。
山田さんは最初、「あんな添加物が入ったフード、絶対に嫌です!」と泣きながら私に電話をしてきました。私は1時間以上かけて、法律による安全基準が設けられていること、そして今は噂よりもソラちゃんの辛い症状を和らげることを最優先に考えてみてはどうか、と説得しました。渋々療法食を始めた山田さんでしたが、2週間後、電話口の声は明るく弾んでいました。「信じられない!あんなに頻繁にトイレに行っていたソラが、すっかり落ち着いたんです!食わず嫌いでした…」。
この経験は、私に「情報」との付き合い方を教えてくれました。ネット上の断片的な情報や感情的な言葉に振り回されるのではなく、公的なデータや専門家である獣医師の診断、そして何より愛猫が示してくれる体調という「事実」を信じること。それこそが、飼い主の責任なのだと。
どちらのフードも完璧ではありません。デメリットを正しく理解し、それを上回るメリットがあなたの愛猫にあるかどうか。その視点を持つことが、後悔しないフード選びの鍵となるのです。
比較番外編:人気のヒルズとは何が違う?3社の特徴を解説
ニュートロとロイヤルカナンを比較していると、必ずと言っていいほど名前が挙がるのが、もう一つの巨人「ヒルズ」です。飼い主さんの中には、「この際だから、ヒルズとの違いも知りたい!」と思っている方も多いのではないでしょうか。ええ、その気持ち、よく分かります。この3社はしばしば比較されますが、それぞれに個性豊かな特徴があるのです。
この3社の関係性を理解するために、少し時計の針を戻してみましょう。私がこの業界に足を踏み入れた1990年代初頭、ペットショップで圧倒的な存在感を放っていたのは、間違いなくヒルズの「サイエンス・ダイエット」でした。当時の日本ではまだ「プレミアムフード」という概念自体が一般的ではなく、多くのキャットフードが「猫が喜んで食べる」という嗜好性ばかりを追求していました。そんな中、ヒルズは「獣医学と栄養学に基づいたペットフード」という、極めて専門的で科学的なアプローチを打ち出し、健康志向の飼い主や獣医師から絶大な支持を得ていたのです。
私が懇意にしていたベテランの鈴木獣医師は、1998年頃、診察室でこう語っていました。「病気の子、特に食事管理が必要な子には、まずヒルズのプリスクリプション・ダイエット(療法食)を試すことが多いんだ。何しろ、この分野での歴史と臨床データ量が違うからね。安心感が段違いだよ」。この言葉は、ヒルズというブランドの立ち位置を象徴しています。彼らは、いわば「ペットの健康を科学する」パイオニアなのです。
そこに、後発としてそれぞれの強みを打ち出してきたのが、ニュートロとロイヤルカナンです。
ニュートロは、「科学」が主流となりつつあった市場に、「自然」という新しい価値観を持ち込みました。「猫は本来、肉食動物。ならば、高品質な肉や魚をふんだんに使った、自然に近い食事が一番ではないか」という、原点回帰とも言える哲学です。これが、添加物や人工的なものを避けたいと考えるナチュラリスト志向の飼い主層の心をがっちりと掴みました。
一方のロイヤルカナンは、ヒルズと同じ「科学」の系譜にありながら、そのアプローチをさらに深化・細分化させました。特に「猫種別」フードという発想は画期的でした。毛の長いペルシャのため、骨格ががっしりしたメインクーンのため、といったように、猫それぞれの身体的特徴にまで踏み込んだ栄養設計は、多くの愛猫家を驚かせました。
ここで、3社の特徴をもう一度、簡単な表で整理してみましょう。
| ブランド | キーワード | 強み・特徴 |
| ヒルズ (Hill’s) | 獣医学、科学、パイオニア | 科学的根拠に基づく栄養学。特に療法食の分野で長い歴史と実績を誇り、獣医師からの信頼が厚い。「サイエンス・ダイエット」が有名。 |
| ニュートロ (Nutro) | 自然、高品質、素材 | 高品質な肉や魚を第一主原料に据えた自然派フード。グレインフリーやアレルギー配慮の製品に強く、素材そのものの良さを重視する飼い主から支持。 |
| ロイヤルカナン (ROYAL CANIN) | 科学、多様性、猫種別 | 科学的アプローチをさらに細分化。年齢や健康課題に加え、特定の猫種に特化したフードなど、圧倒的なラインナップの多様性が強み。 |
このように見ると、三者三様の魅力があることがお分かりいただけるかと思います。「病気の治療・管理」という側面で絶大な信頼を置かれているのがヒルズ。「日々の健康維持を、できるだけ自然な形で」と考えるならニュートロ。「うちの子だけの特別なケアをしたい」という個別ニーズに応えてくれるのがロイヤルカナン。
どれを選ぶかは、まさにあなたと愛猫のライフスタイル、そして価値観次第です。もしあなたが今、かかりつけの獣医師から特定のフードを勧められているのであれば、それはおそらくヒルズかロイヤルカナンの療法食でしょう。その場合は、まず専門家である獣医師の指示に従うことが最優先です。もし、特に健康上の問題がなく、日々の食事を選んでいる段階であれば、この3社の哲学の違いを理解した上で、愛猫の好みや体質に合うものを探していくのが良いでしょう。
ニュートロとロイヤルカナン比較Q&A|猫の飼い主が抱く疑問
さて、ここからは少し趣向を変えて、私がこれまでお客様から数え切れないほど受けてきた、ニュートロとロイヤルカナンに関する具体的な質問に、Q&A形式でお答えしていきたいと思います。細かいけれど、知っておくと絶対に役立つ情報ばかりですよ。
ニュートロとロイヤルカナンの疑問を全解決
混ぜる
同じ会社
食べてはいけないキャットフード
Q&A
安全性
「ニュートロとロイヤルカナンを混ぜるのはOK?」「同じ会社が作っているの?」「食べてはいけないキャットフードなの?」といった猫の飼い主が抱く疑問にQ&A形式で回答。フードの安全性を検証し、正しい知識を提供します。
- Q1. ニュートロとロイヤルカナンを混ぜるのはアリ?正しい与え方
- Q2. ニュートロとロイヤルカナンは同じ会社が製造している?
- Q3. 「食べてはいけないキャットフード」という噂は本当?安全性を検証
- 値段を比較!1kgあたりの価格とコスパが良いのはどっち?
- 猫の餌:ニュートロとロイヤルカナン比較まとめ
Q1. ニュートロとロイヤルカナンを混ぜるのはアリ?正しい与え方
「うちの子、飽きっぽいから、ニュートロとロイヤルカナンを混ぜてあげたいんだけど…大丈夫?」これは非常によくあるご質問です。愛情深い飼い主さんほど、愛猫に色々な味を楽しませてあげたい、栄養も偏らないように、と考えてしまいがちですよね。
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ニュートロとロイヤルカナンを混ぜるのはアリ?正しい与え方
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結論から言うと、日常的に2つの異なるフードを混ぜて与え続けることは、基本的には推奨されません。
なぜなら、ニュートロもロイヤルカナンも、それぞれのフード単体で、猫に必要な栄養素が過不足なく摂取できるように、緻密な計算の上で栄養バランスが設計されているからです。これを「総合栄養食」と呼びます。ここに別の総合栄養食を混ぜてしまうと、その完璧なバランスが崩れてしまう可能性があるのです。例えば、タンパク質や特定のミネラル(リンやマグネシウムなど)が過剰になったり、逆に必要なビタミンが不足したりするリスクが考えられます。
ただし、例外的に混ぜることが有効、あるいは必要な場面もあります。
一つは、フードを切り替える時です。猫の消化器官はデリケートなので、いきなり食事を100%変えてしまうと、お腹を壊してしまうことがあります。そのため、1週間から10日ほどの移行期間を設けて、徐々に新しいフードの割合を増やしていくのが正しい与え方です。
【フード切り替え時の混ぜ方(例)】
- 1~2日目: 今までのフード90% + 新しいフード10%
- 3~4日目: 今までのフード70% + 新しいフード30%
- 5~6日目: 今までのフード50% + 新しいフード50%
- 7~8日目: 今までのフード30% + 新しいフード70%
- 9日目以降: 新しいフード100%
この期間中、便の状態や食いつきをよく観察してあげてください。
もう一つは、食欲が落ちている時のトッピングとして、嗜好性の高いフードを少量だけ混ぜてあげる、という使い方です。しかし、これも常用するのではなく、あくまで一時的な対策と考えるべきです。
実は私自身、若い頃に大きな失敗をしたことがあります。当時飼っていた黒猫の「クロ」のために、良かれと思って2種類のプレミアムフードを毎日毎日、律儀に半々の割合で混ぜて与えていました。「これで栄養も完璧だ!」なんて、得意になっていたのです。しかし、クロはなぜかずっと軟便気味。心配になって動物病院に連れて行くと、獣医師にこっぴどく叱られました。「君ね、これじゃあどっちのフードが体に合ってないのか特定できないじゃないか。それに、栄養バランスも中途半端になってる可能性があるんだよ!」と。頭をガツンと殴られたような衝撃でした。この失敗から、私は「混ぜるなら目的を明確に、そして慎重に」という教訓を骨身に染みて学んだのです。
Q2. ニュートロとロイヤルカナンは同じ会社が製造している?
「あれ?この二つのブランド、裏の表示を見たら輸入元の会社名が同じだったような…?もしかして、ニュートロとロイヤルカナンは同じ会社なの?」と、鋭い疑問を持つ飼い主さんもいらっしゃいます。
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ニュートロとロイヤルカナンは同じ会社が製造している?
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はい、その通りです。ニュートロとロイヤルカナンは、どちらも「マース(Mars, Incorporated)」という、アメリカに本拠を置く巨大なグローバル企業の傘下にあるブランドです。
マース社は、ペットケア事業において世界最大級の企業であり、この2ブランドの他にも、日本では「シーバ」や「カルカン」「アイムス」といった、スーパーやドラッグストアでお馴染みのブランドも数多く手掛けています。
しかし、「同じ会社だから、中身も似たようなものでは?」と考えるのは早計です。これは大きな誤解です。
マース社は、各ブランドの独自性や哲学を非常に尊重する経営方針をとっています。そのため、同じ親会社のもとでありながら、ニュートロとロイヤルカナンは、製品開発の拠点、研究チーム、製造工場、そして何よりもその根底にある「思想」が全く異なっています。
例えるなら、トヨタ自動車が「トヨタ」ブランドと高級車ブランド「レクサス」を展開しているようなもの、と言えば分かりやすいかもしれません。同じ会社が作っていても、開発コンセプト、ターゲット顧客、価格帯、そして製品が提供する価値は全く異なりますよね。
ニュートロは、あくまで「ナチュラル」という旗を掲げ、自然素材の力を最大限に引き出すための研究開発を行っています。
一方、ロイヤルカナンは、「ヘルスニュートリション(個々の猫のための栄養学)」という独自の哲学に基づき、世界中の獣医師やブリーダーと連携しながら、科学的なアプローチを突き詰めています。
ですから、会社が同じであるという事実は、製品の品質や安全性を担保する上での信頼には繋がりますが、フードの個性や特徴を判断する材料にはなりません。それぞれのブランドが長年かけて築き上げてきた、独自の価値観と製品ラインナップをしっかりと見比べて選ぶことが重要です。
Q3. 「食べてはいけないキャットフード」という噂は本当?安全性を検証
インターネットやSNSを見ていると、時々「危険!食べてはいけないキャットフード実名リスト」といった、非常にセンセーショナルな見出しの記事や投稿を目にすることがあります。そして、そういったリストの中に、ロイヤルカナンや、時にはニュートロの名前が含まれていることもあり、不安になってしまう飼い主さんも少なくありません。
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「食べてはいけないキャットフード」という噂は本当?安全性を検証
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結論として、ニュートロやロイヤルカナンのような、世界中で長年の販売実績を持つ大手ブランドの製品が、「絶対に食べてはいけない」と断定できるほど危険なフードであるという客観的な根拠はありません。
もちろん、どんなフードにも猫の個体差による向き不向きは存在します。しかし、それは「危険性」とは全く別の問題です。では、なぜこのような噂が流れるのか、そして私たちは安全性をどう考えれば良いのか、専門家の視点から検証してみましょう。
第一に、日本国内で販売されるペットフードは、「ペットフード安全法(正式名称:愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律)」という法律によって、その安全性に関する基準が厳しく定められています。この法律では、有害な物質(カビ毒や残留農薬など)の含有基準や、添加物の使用基準、製造方法に関する基準などが細かく規定されています。国内で正規に流通しているニュートロやロイヤルカナンの製品は、当然この法律を遵守して製造・輸入されています。法律の詳しい内容については、農林水産省のウェブサイトなどで公開されており、誰でも確認することができます。(参考リンク: 農林水産省 ペットフードの安全関係)
第二に、これらのプレミアムフードは、AAFCO(米国飼料検査官協会)が定める厳しい栄養基準に準拠して作られていることがほとんどです。これは、猫の成長や健康維持に必要な栄養素が、科学的根拠に基づいてバランス良く含まれていることの証明でもあります。
第三に、噂の出所となることが多い「リコール問題」についてです。確かに、過去を遡れば、両ブランドとも(そして他の多くのブランドも)製品の自主回収(リコール)を行った歴史はあります。例えば、2007年にペットフード業界全体を揺るがした大規模なメラミン混入事件では、多くのブランドがリコールの対象となりました。
しかし、ここで重要なのは、「リコールがあった=危険な会社」と短絡的に結びつけないことです。むしろ、問題が発覚した際に、それを隠蔽することなく、迅速に情報を公開し、製品回収という責任ある対応を取る姿勢こそが、その企業の品質管理体制が機能している証拠とも言えるのです。完璧な製品を100%作り続けることは、いかなる産業においても不可能です。だからこそ、万が一の事態にどう対応するかが、企業の信頼性を測る上で極めて重要なのです。
「食べてはいけない」という強い言葉は、非常に人の感情を煽りやすく、拡散されやすい性質を持っています。しかし、その言葉の裏には、科学的根拠の欠如や、特定の思想(例えば「添加物は絶対悪」というような)への偏りが見られることも少なくありません。
私が皆さんに強くお伝えしたいのは、そうした極端な言葉に踊らされることなく、ご自身の目で成分表示を確認し、公的な安全基準を理解し、そして何よりも、あなたの愛猫の食いつき、毛ヅヤ、便の状態といった「体からのサイン」を最も信頼できる情報源として大切にしてほしい、ということです。
値段を比較!1kgあたりの価格とコスパが良いのはどっち?
さて、フード選びにおいて避けては通れないのが、お財布との相談、つまり「値段」の問題です。毎日与えるものだからこそ、コストパフォーマンスは非常に重要な要素ですよね。「結局のところ、ニュートロとロイヤルカナン、コスパが良いのはどっちなの?」という疑問に、具体的な数字を交えてお答えします。
まず、表面的な価格を見てみましょう。ここでは、代表的な成猫用ドライフードを例に、2024年初頭時点での大手ECサイトやペットショップの平均価格を基に比較してみます。
- 取得方法: 大手ECサイト(Amazon、楽天市場)および主要ペットショップ数店舗における販売価格の平均値を調査。
- 計算式: 商品価格 ÷ 内容量(kg) = 1kgあたりの単価
【1kgあたりの単価比較(目安)】
- ニュートロ ナチュラルチョイス アダルト チキン (2kg)
- 計算式: 約4,000円 ÷ 2kg
- 結果: 1kgあたり 約2,000円
- ロイヤルカナン FHN インドア (2kg)
- 計算式: 約4,400円 ÷ 2kg
- 結果: 1kgあたり 約2,200円
この結果だけを見ると、「なるほど、ニュートロの方が少し安いんだな」と思われるかもしれません。しかし、ここで話を終えてしまうのは、あまりにも早計です。本当のコストパフォーマンスを考える上では、もう一つ、非常に重要な要素「1日の給与量」を考慮に入れる必要があります。
キャットフードは、製品によって栄養価やカロリー、そして消化吸収率が異なります。一般的に、ロイヤルカナンのような科学的アプローチを重視するフードは、少量でも必要な栄養素を効率的に摂取できるよう、高消化性に設計されていることが多いのです。つまり、1日に与えるグラム数が少なく済む可能性がある、ということです。
それでは、実際に1日あたりのコストをシミュレーションしてみましょう。
- 前提: 体重4kg、標準体型の避妊・去勢済みの成猫
- 計算式: 1kgあたりの単価 × (1日の給与量(g) / 1000)
【1日あたりのコスト比較(シミュレーション)】
- ニュートロ ナチュラルチョイス アダルト チキン
- 1日の給与量(目安): 約55g
- 計算式: 2,000円 × (55g / 1000)
- 結果: 1日あたり 約110円
- ロイヤルカナン FHN インドア
- 1日の給与量(目安): 約50g
- 計算式: 2,200円 × (50g / 1000)
- 結果: 1日あたり 約110円
いかがでしょうか。驚いたことに、このケースでは1日あたりのコストはほぼ同じ、という結果になりました。もちろん、これはあくまで一例であり、製品のシリーズや猫の個体差によって給与量は変わるため、必ずしも常にこうなるとは限りません。しかし、このシミュレーションが示しているのは、「1kgあたりの単価の安さが、必ずしも日々のコストの安さに直結するわけではない」という重要な事実です。
昔、私がまだ若かった頃、特売で安くなっていた大袋のキャットフードを見つけて、「これはお得だ!」と大喜びで買ったことがあります。しかし、いざ与え始めると、パッケージに記載された給与量が、それまで使っていたフードよりもかなり多いことに気づきました。結局、消費ペースが早くてあっという間になくなってしまい、月々のフード代は以前と変わらなかった…という、なんとも締まらない苦い経験があります。
本当のコストパフォーマンスとは、単に安いことではありません。愛猫の健康をしっかりと維持し、将来の医療費を抑えることに繋がるのであれば、それは最高の「パフォーマンス」と言えるでしょう。表面的な価格に惑わされず、給与量まで確認して1日あたりのコストを計算してみる。そして、そのフードがもたらす愛猫の健康という最大の価値を考える。それが、賢い飼い主の選択術なのです。
猫の餌:ニュートロとロイヤルカナン比較まとめ
ニュートロとロイヤルカナン、結局どっちがいいのか。その答えは、やはり「あなたの愛猫の年齢と健康状態、そして飼い主であるあなたの価値観によって正解は変わる」ということに尽きます。自然素材の力を信じ、猫本来の姿を追求するならニュートロ。科学の力を信じ、個々の課題にピンポイントで応えたいならロイヤルカナン。どちらも、猫への深い愛情と情熱から生まれた、素晴らしいフードであることに違いはありません。
この記事を読んで、もしかしたら余計に悩んでしまった、という方もいるかもしれません。でも、それでいいのです。その悩みこそが、あなたが真剣に愛猫のことを想っている何よりの証拠なのですから。
これからのあなたに、私から未来に向けた提案をさせてください。まず、もし迷っているのであれば、両ブランドの少量お試しパックから始めてみてはいかがでしょうか。新しいフードを差し出した時の愛猫の目の輝き、夢中で食べる姿、そしてその後の便の状態や毛並みの変化。猫の体は、驚くほど正直に、そのフードが合っているかどうかを教えてくれます。答えは、パッケージではなく、あなたの愛猫自身が持っているのです。
そして、どうか年に一度の健康診断を欠かさず、その結果をかかりつけの獣医師さんと共有しながら、食事について相談する習慣を持ってください。フード選びは一度決めたら終わりではありません。子猫から成猫へ、そして穏やかなシニア期へと移ろう中で、最適な食事は変化していくものです。その変化に寄り添い続けることこそが、私たちの最大の務めではないでしょうか。
キャットフードを選ぶという行為は、単なる作業ではありません。それは、言葉を話せない家族の健康と幸せを願い、考え、選択するという、最も深く、そして尊い愛情表現の一つです。この記事が、あなたのその尊い悩みに光を灯し、最高の選択をするための一助となれたのなら、私にとってこれ以上の喜びはありません。
あなたの愛猫が、あなたからの最高の贈り物である食事を毎日美味しく食べ、一日でも長く、健やかで幸せな日々を送れることを心から願っています。
参考



