厳しい冬の寒さは、外で暮らす野良猫たちにとって命を脅かす深刻な問題です!暖かい寝床を見つけられず、体力を奪われてしまう猫は少なくありません。
そんな小さな命を少しでも救いたい、何か自分にできることはないだろうかと考えている優しいあなたへ。
この記事では、誰でも簡単に作れる野良猫のための寒さ対策として、発泡スチロールを使った外猫ハウスの作り方をご紹介します。
驚くことに、材料のほとんどは100均で揃えることが可能です!高価な道具や専門的な知識は一切必要ありません。
この記事を読めば、発泡スチロールという身近な素材が、いかに優れた猫ハウスになるかが分かります。
野良猫にとって最適なサイズや、保温効果をさらに高める一工夫、雨風から守るための簡単な加工方法まで、写真付きで分かりやすく解説していきます。
この手作りの猫ハウスは、冬の寒さ対策だけでなく、工夫次第で夏の厳しい暑さから身を守るシェルターにもなります。
あなたの少しの行動が、野良猫の生存率を大きく左右するかもしれません。
さあ、私たちと一緒に、この冬を乗り越えるための温かい外猫ハウス作りを始めましょう。
あなたの優しさが、確かな形になります。
記事の要約とポイント
- 100均グッズだけで完結!
費用を抑えながら、野良猫の冬の寒さ対策ができる発泡スチロールを使った外猫ハウスの材料リストと選び方を解説します。 - 初心者でも失敗しない作り方の手順
写真付きで誰でも簡単に作れるよう、発泡スチロールのカットから組み立て、防水加工までの作り方をステップバイステップで紹介します。 - 生存率を上げるための重要な工夫
猫が安心して使える最適なハウスのサイズや、保温性を高めて生存率を上げるための内部の工夫など、寒さ対策の質を高める秘訣を伝授します。 - 冬だけじゃない!夏にも役立つ知識とQ&A
完成した猫ハウスの最適な設置場所や、夏にも応用できる使い方、よくある疑問について回答し、一年を通して野良猫をサポートする方法が分かります。
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100均で簡単!冬の野良猫を守る発泡スチロール猫ハウスの作り方
木枯らしがピューっと吹き抜ける寒い夜、あなたはふと、外で震えている小さな影を思い浮かべませんか。
あの痩せた野良猫は、今夜どこで眠るのだろうかと。
私も30年以上前、同じ気持ちで凍える子猫をただ見つめることしかできなかった夜がありました。
でも、今は違います。
高価なものは何もいりません。
あなたの少しの優しさと、この記事で紹介するほんの少しの知恵があれば、彼らの厳しい冬を変えることができるのです。
さあ、一緒に温かいねぐらを作ってあげましょう。
100均DIY!外猫ハウスの作り方手順
作り方
100均
発泡スチロール
寒さ対策
外猫ハウス
このセクションでは、100均で手に入る材料を使った発泡スチロール製外猫ハウスの作り方を、準備から完成まで写真付きで詳しく解説します。野良猫にとって最適なサイズや、冬の寒さ対策として生存率を上げるための内部の工夫、雨風から守る防水加工のコツまで網羅。誰でも簡単に作れる手順で、冬を越す猫たちに温かい寝床を提供しましょう。
- 準備するのはこれだけ!100均で揃える材料と最適な発泡スチロールのサイズ
- 手順1:カッター1本でOK!猫が出入りする穴の開け方と補強のコツ
- 手順2:保温性と生存率を上げる!わらや毛布を使った内部の寒さ対策
- 手順3:雨風を防いで長持ちさせる防水シートの貼り方
準備するのはこれだけ!100均で揃える材料と最適な発泡スチロールのサイズ
「よし、やるぞ!」と意気込んでも、何から手をつけていいか分からない、それが普通です。
まずは慌てず、基本の材料を揃えるところから始めましょう。
私が長年、試行錯誤の末にたどり着いた「これさえあれば大丈夫」という、100均で揃う最強の布陣をご紹介します。
| 材料名 | 主な入手場所 | 備考 |
| 発泡スチロール箱 | スーパー、鮮魚店 | 無料で譲ってもらえることも。内寸で幅30×奥40×高30cm程度が理想。 |
| レジャーシート(防水シート) | 100均 | 箱全体を覆える大きさのもの。厚手の方が丈夫です。 |
| 布製ガムテープ | 100均、ホームセンター | 粘着力が強く、防水性のあるものが望ましいでしょう。 |
| 乾燥したわら | ホームセンター、園芸店 | 保温材として使用。ペット用のものも可。 |
| カッターナイフ | 100均、文房具店 | 刃が丈夫な大きめのものが作業しやすいです。 |
| 油性ペン | 100均、文房具店 | 発泡スチロールに切り取り線を書くために使います。 |
ここで一番大事なのが、主役である発泡スチロールの箱のサイズ選び。
大きければ猫が喜ぶだろう、なんて思うのは大きな間違いです。
実はこれ、私が最初に犯した失敗なんです。
2005年の冬だったかな、大きなリンゴ箱くらいの発泡スチロールを手に入れて、これならゆったり眠れるだろうと設置したんです。
しかし、一向に猫が入る気配がない。
それもそのはず、猫は本来、体にぴったりフィットする狭い場所を好む習性があるんですね。
広すぎる空間では自分の体温で内部を温めることができず、かえって寒い思いをさせてしまう。
まさに良かれと思ってやったことが裏目に出た典型例です。
では、最適なサイズとは何か。
猫が一匹、丸まって眠れるくらいのスペース。
具体的には、内寸で幅30cm × 奥行40cm × 高さ30cmあたりが一つの目安になります。
スーパーの鮮魚コーナーでもらえるトロ箱などが、実はちょうど良いサイズだったりするんですよ。
もし見つからなければ、ホームセンターで断熱用の発泡スチロール板を買ってきて、自分で組み立てるのも一つの手です。
その際は、厚みが最低でも2cm以上あるものを選んでください。
薄いと断熱効果がガクンと落ちてしまいますからね。
あなたの町にいる野良猫の大きさを思い浮かべながら、ぴったりの一軒家を探してあげてください。
手順1:カッター1本でOK!猫が出入りする穴の開け方と補強のコツ
材料が揃ったら、いよいよ加工作業です。
カッター1本あれば十分ですが、ここにも猫の気持ちになる、という大事なコツがあります。
それは、出入り口の穴の開け方。
ただ四角くくり抜けばいい、というわけではないんです。
まず、穴の大きさ。
直径15cm程度の円形がベストです。
猫がスムーズに出入りできる最小限のサイズにすることで、外の冷たい空気が中に入り込むのを防ぎ、他の大きな動物(タヌキやハクビシンなど)の侵入を防ぐ効果もあります。
次に、穴を開ける位置。
地面から5cmほど高さをつけた場所に開けてください。
これは、雨水や雪が吹き込むのを防ぐためです。
地面ギリギリに穴があると、あっという間に中が水浸しになってしまいますからね。
さて、油性ペンで下書きをしたら、カッターで慎重に切り抜いていきましょう。
発泡スチロールは案外スッと切れますが、焦りは禁物です。
一度に深く切ろうとせず、何度もなぞるように少しずつ切り進めるのが、きれいに仕上げるコツですよ。
そして忘れてはならないのが、切り口の補強。
発泡ス-チロールは脆いので、猫が出入りするうちにボロボロと崩れてきてしまいます。
これを防ぐために、切り口に布製のガムテープをぐるりと一周貼り付けてあげてください。
これだけで耐久性が格段に上がりますし、猫が体を擦り付けても怪我をする心配がなくなります。
実を言うと、この補強を怠ったせいで、せっかく作ったハウスがたった一冬で使い物にならなくなった苦い経験があるんです。
ある年の春先、ボロボロになったハウスを片付けていたら、中に発泡スチロールの白い粒がたくさん散らばっていました。
猫が誤って食べてしまわなかったか、ヒヤリとしましたね。
小さな一手間が、猫の安全とハウスの寿命を左右するのです。
手順2:保温性と生存率を上げる!わらや毛布を使った内部の寒さ対策
さて、家の骨格ができたら、次は内装です。
ここが野良猫の生存率を直接左右する、最も重要なポイントと言っても過言ではありません。
厳しい冬の寒さ対策の肝は、いかに体温を奪われずに済むか、という点にかかっています。
動物が低体温症に陥るメカニズムについては、専門的な情報源も参考にすると理解が深まります。
例えば、公益社団法人日本獣医師会が提供する情報などでは、動物の体温管理の重要性が解説されています。
これを踏まえて、私たちが用意すべきなのは、湿気を吸わない素材。
これが鉄則です。
良かれと思って古いタオルやフリース毛布を入れたくなる気持ちは、痛いほど分かります。
私も昔はそうでした。
しかし、雨や雪が吹き込んだり、猫自身の呼気で結露したりすると、布製品は水分を吸ってしまい、外気温が氷点下になれば、それはもう「氷のベッド」に早変わりしてしまうのです。
これでは寒さ対策どころか、逆に体温を奪う凶器になりかねません。
では何が最適か。
答えは「わら」です。
ホームセンターや園芸店で手に入る乾燥したわらは、内部に空気の層をたくさん含んでいるため断熱性が高く、万が一濡れても水はけが良いという優れた特性を持っています。
わらを底に10cmほどふかふかに敷き詰めてあげるだけで、地面からの冷気をシャットアウトし、猫自身の体温でポカポカの空間を作り出すことができるのです。
わらが手に入らない場合は、新聞紙を細かく裂いたものでも代用できます。
これも湿気を吸いにくく、保温性が高い素材です。
とにかく、綿や布製品は避ける。
この一点だけは、必ず守ってください。
手順3:雨風を防いで長持ちさせる防水シートの貼り方
頑丈な骨格と温かい内装が整っても、雨漏りしてしまっては元も子もありません。
最後の仕上げは、完璧な防水加工です。
発泡スチロール自体、ある程度の耐水性はありますが、箱の蓋の隙間などから水が侵入する可能性があります。
そこで登場するのが、またしても100均で手に入るレジャーシートや、厚手のゴミ袋です。
箱全体をすっぽりと覆い、底面でガムテープでしっかりと固定します。
プレゼントをラッピングするような要領ですね。
この時、猫の出入り口の部分は、シートを少し内側に折り返してテープで留めるのがコツ。
こうすることで、入り口から雨が伝って中に侵入するのを防げます。
2012年の豪雪の時、この防水処理が甘かったせいで、雪解け水がハウスの中に染み込み、びしょ濡れになっているのを発見したことがあります。
幸い猫は無事でしたが、一歩間違えれば命に関わるところでした。
それ以来、防水には特に神経を使っています。
屋根になる部分には、少し傾斜がつくように、シートの下に板切れなどを挟んでおくと、水はけが良くなり、さらに効果的ですよ。
最後に、ハウスが風で飛ばされないように、上に重石としてレンガや水を入れたペットボトルを置いておくと万全です。
これで、嵐の夜でも安心の、頑丈な外猫ハウスの完成となります。
野良猫の冬を救う!発泡スチロールハウスのQ&Aと注意点
ここからは、実際に外猫ハウスを設置する上で、よく寄せられる質問にお答えしていきましょう。
長年の経験から得た知見を、余すところなくお伝えします。
外猫ハウス設置後の注意点とQ&A
野良猫
夏
冬
猫ハウス
寒さ対策
発泡スチロールの猫ハウスを設置する際の疑問や注意点をQ&A形式で解説します。「夏でも使えるの?」「複数の野良猫がいる場合は?」といったよくある質問に回答。さらに、ハウスを長持ちさせるためのメンテナンス方法や、設置場所選びで周辺住民とトラブルにならないための配慮についても具体的に紹介。より安全で効果的な寒さ対策を実践しましょう。
- Q1. 発泡スチロールの猫ハウスは夏でも使える?
- Q2. 複数の野良猫がいる場合、どうすればいい?
- Q3. 設置後に気をつけるべきメンテナンス方法は?
- 完成!外猫ハウスを安全な場所に設置する際の注意点
- まとめ:発泡スチロールの外猫ハウスで冬の寒さ対策を始めよう
Q1. 発泡スチロールの猫ハウスは夏でも使える?
A. はい、使えます。
むしろ夏こそ、その断熱性能が活きてきます。
発泡ス-チロールは外の熱を中に伝えにくいため、直射日光を避ける涼しい日陰を作ってあげることができるのです。
ただし、夏に使う場合はいくつか注意点があります。
まず、通気性を確保するために、入り口とは反対側の壁の上部に、小さな空気穴をいくつか開けてあげると良いでしょう。
熱気がこもるのを防げます。
そして、冬に使っていたわらは、湿気でカビや虫が湧く原因になるので、必ず取り除いてください。
代わりに、ひんやりとした感触のすのこや、ペット用の冷却マットを敷いてあげるのも良い方法です。
冬の寒さ対策だけでなく、夏の熱中症対策としても、この外猫ハウスは一年中、野良猫のシェルターとして機能するのです。
Q2. 複数の野良猫がいる場合、どうすればいい?
A. これは非常にデリケートな問題ですね。
猫には縄張り意識がありますから、一つのハウスを複数の猫が平和に共有する、というのは稀なケースです。
特に力の強いオス猫がハウスを独占してしまい、他の弱い猫が使えなくなってしまうことがよくあります。
もし複数の猫を助けたいのであれば、ハウスも複数用意し、少し離れた場所に設置するのが基本です。
距離は最低でも5メートルは離した方が良いでしょう。
お互いの視線が直接合わないように、物陰などを利用して設置場所を工夫することも大切です。
また、ハウスの入り口を二つ作るという方法もあります。
一方から入ってきた猫に、もう一方から逃げられるようにしておくことで、鉢合わせした時のトラブルを減らすことができます。
猫たちの関係性をよく観察し、彼らの社会に配慮した設置を心がけることが、無用な争いを避ける鍵となります。
Q3. 設置後に気をつけるべきメンテナンス方法は?
A. 作りっぱなしで放置、は絶対にいけません。
定期的なメンテナンスが、猫の健康とハウスの寿命を守ります。
最低でも月に一度は中を覗いて、汚れていないか、濡れていないかを確認してください。
中のわらが汚れていたら、新しいものと交換してあげましょう。
特に梅雨時や秋の長雨の季節は、湿気でカビが生えやすいので、念入りなチェックが必要です。
ハウスの外側も、ガムテープが剥がれていないか、シートに破れがないかなどを確認し、傷んでいたら補修します。
カラスなどに突かれて穴が開いてしまうこともありますからね。
清潔な環境を維持してあげることが、皮膚病などの感染症から野良猫を守ることにも繋がります。
掃除の際は、猫がいない時間帯を見計らって、そっと行うのが鉄則です。
過度に人間の匂いをつけすぎないよう、配慮してあげてください。
完成!外猫ハウスを安全な場所に設置する際の注意点
さあ、愛情を込めて作った外猫ハウスが完成しました。
しかし、どこに置くか、が最後の、そして最大の難関です。
この設置場所の選定を間違えると、猫が使ってくれないばかりか、ご近所トラブルの原因にもなりかねません。
まず第一に、猫が安心して使える場所であること。
人通りや車の往来が激しい場所は避け、静かで落ち着ける場所を選びます。
建物の影や、生け垣の下などが理想的です。
雨風を直接受けにくい場所を選ぶのもポイントですね。
そして第二に、周辺住民の理解を得ること。
これが最も重要です。
勝手に他人の敷地内に設置するのは、絶対にやめてください。
たとえ善意からであっても、トラブルの元です。
もし設置したい場所が私有地であれば、必ず土地の所有者や管理者に許可を得ましょう。
地域猫活動に理解のある方であれば、快く協力してくれるかもしれません。
こうした活動は、地域社会との連携が不可欠です。
環境省が策定している「住宅密集地における犬猫の適正飼養ガイドライン」(https://www.env.go.jp/)などを参考に、地域全体で動物との共生を考える視点を持つことが、活動を長続きさせる秘訣です。
餌やりに関しても同様で、置き餌はせず、時間を決めて与え、食べ終わったらすぐに片付けるなど、衛生面への配慮を徹底することが、地域からの理解を得るための第一歩となるでしょう。
まとめ:発泡スチロールの外猫ハウスで冬の寒さ対策を始めよう
この長い道のりを最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
発泡スチロールと100均グッズで作る、たった一つの小さな猫ハウス。
それは、もしかしたら自己満足に過ぎないのかもしれません。
ですが、凍える冬の夜、その小さな箱の中で丸くなって眠る猫がいることを想像してみてください。
あなたの行動が、確かに一つの命を温め、明日へと繋いでいるのです。
この作り方を参考に、ぜひあなただけの一軒家を、外で頑張る彼らのために建ててあげてください。
そして、もし可能であれば、その一歩先へ。
地域猫活動について調べ、TNR(捕獲・不妊手術・元の場所へ戻す)活動に参加することも、不幸な命を増やさないための根本的な寒さ対策、いえ、命への対策となるでしょう。
小さな善意の連鎖が、きっと社会を、そして猫たちの未来を、少しずつ温かいものに変えていくはずです。
さあ、カッターを手に取り、始めましょう。
あなたの優しさが、世界を変える最初の一歩になるのですから。
参考






